INTERVIEW インタビュー

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波多野 謙介 Hatano Kensuke

取締役 CIO

大学卒業後、就職先のグループウェアメーカーで出会ったワークフローに将来性を感じ、以来一貫してワークフローの本質を追求し続ける「ワークフローに心臓を捧げた男」。
株式会社コラボスタイルに創業当初から関わり、現在は取締役、デジタルワークプレイス事業 事業開発責任者 兼 CIO(Chief Innovation Officer)として活動中。

どんなお仕事をされていますか?

デジタルワークプレイス事業の事業開発責任者 兼 CIO(Chief Innovation Officer)として活動しています。ワークフローを中心としたデジタルワークプレイス事業のプロダクト価値を、中長期で最大限に高めるための方針をつくり、それを改善し続けることがメインの役割です。

この役割を果たすには、ワークフロー関連領域の課題の把握だけではなく、皆さんにプロダクトをどんなイメージで捉えてもらうのか? 販売網をどう構築するか、他社様とのサービス協業をどう進めるか、どうすればユーザーの皆さんにプロダクトをもっと好きになってもらえるのかなど、あらゆる領域の活動にセンサーを働かせておく必要がありますので、社内のいろんな活動に少しずつ首を突っ込んで情報収集をしながら、常に価値の最大化を考え続けています。

コラボフローをどのような経緯で開発されましたか?

大学を卒業後、グループウェアメーカーに就職してセールスを担当していました。その時に初めて「ワークフロー」に出会い、提案を重ねているうちに「これはもの凄く可能性があるものだな」という想いがどんどん強くなっていったんですよね。

その頃のウェブアプリケーションは掲示板やスケジュール管理など「使い方が決められている」ものばかりでしたが、ワークフローはそうではなく、自分達が今使っているフォームや承認者をシステム上に再現して「自分たちがやりたい仕事をつくる」ために使うことができるようになっていました。

いわば20年前に現代の「ノーコードツール」の元となる世界が実現されていたような感じで「これは凄い!」と、感動しながら提案していたのを覚えています。

その後、いろいろあって自分の思い通りに事業を進められる環境ができたので、以前から思い描いていた理想のワークフロー。単なるハンコを押すワークフローではなく、あらゆる仕事が流れるインフラになるような、広がりのあるワークフローをつくりたい、という想いでコラボフローをつくり始めました。

コラボフローの開発当初、業界の様子はいかがでしたか?

その頃はワークフロー単体のサービスは少なく、グループウェアに付属している簡易的なワークフローを使うのが一般的だったと記憶しています。

もちろん複雑なことができるワークフローもありましたが、一般的なITスキルではなかなか設定できない難しいシステムばかりで、自分が求めているものとは違うな、と感じていました。

僕がやりたかったのは「単なるハンコ」を解決するだけでなく、さまざまな「会社の仕事の流れに関わる課題を解決できる」サービスで、そして実際に仕事をしている人達が、自分達自身で気軽に仕事の流れを改善できるサービスなのですが、そういったものはほぼ見当たりませんでした。

開発をスタートしたころから意識していたことはなんですか?

利用者自身が自分達で改善点を考え、工夫して、日々の仕事をより効果的で楽しいものにしていけるようなシステムにしたい、ということは当初から強く思っていましたし、それは今でも全く変わっていません。

そして、仕事のつながりは会社の中だけでなく、会社の外にも広がっているものですから、ワークフローも同様に会社の中だけでなく外とのつながりも巻き込んで、より多くの人々のワークススタイルがアップデートされるプラットフォームになるべきだと思っています。その想いは製品名の「コラボフロー」にも、社名の「コラボスタイル」にも表れています。

今のやりがいはなんでしょうか?

「皆でつくったサービスが、使われる中で更に成長していく」ことです。

皆でつくったプロダクトが世の中に受け入れられ、ユーザーさんから「仕事が楽になったよ」「こんな風に自分達の工夫を活かしてみたよ!」と言ってくださるのを聞くこと、またパートナー企業さんのビジネスが我々のプロダクトによって広がって、一緒に喜び合えること。

そしてその反響の中から良いところは活かし、反省点は改善する。そのサイクルにベストを尽くして行くことが、一番の楽しみであり、やりがいだと感じています。

波多野さんの目指すゴールはなんですか?

ワークフローの世界をもっと広げることです。

ワークフローシステ厶のイメージは「ハンコを押すために使うもの」「社内で何かのお堅めの書類を提出する時に使うもの」というのが一般的です。

しかし、ワークフローシステムはもっと広い範囲で力を発揮できるものです。世の中の多くの仕事は人から人へと受け渡されて行きます。その「仕事のつながり」を組織内はもちろん、組織を超えてコントロールし、改善するための役割をワークフローは担うことができる。それをハンコシステムの範囲に留めておくのは大きな損失です。

我々はその意識改革の第一歩を「コラボフォーム」によって踏み出しました。コラボフローやコラボフォームをもっと成長させることによって、世の中のワークフローの概念を変え、もっと多くの人にその利便性を提供したい。それが目下のゴールです。

仕事を通して大事にしていることはなんですか?

本質的でありたいと思っています。

組織は成長に伴ってどんどん変わり、プロダクトも放っておくとどんどん複雑になっていきます。そんな中でもいつでも間違っていることは改め、本質に立ち返れるようでありたい。

本質を見つめ続けることを忘れなければ、シンプルであり続けることができます。本質的で、シンプルであるための努力を、ずっと忘れないようにしたいと思っています。